長年勤めた会社を退職し、定年という節目を迎えると、多くの方が新たな人生のスタートラインに立つことになります。そこで重要になってくるのが、「定年後の仕事」についてです。
この記事では、定年後の仕事に関する基本的な知識から、おすすめの仕事、選び方や探し方のコツ、今から備えておきたい準備までを丁寧に解説します。
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定年後も仕事に就くためには?
まずは、定年後も仕事に就き、働くための方法について紹介します。
再雇用や継続雇用制度を利用する
多くの企業では、60歳の定年を迎えた社員に対し、再雇用や継続雇用の制度を設けています。さらに、2025年4月1日からは、改正高年齢者雇用安定法が施行され、希望するすべての従業員を65歳まで雇用することが企業に義務付けられました。これにより、定年により雇用契約を一度終了しても、同じ会社で嘱託や契約社員として引き続き働くことが可能です。
実際に、厚生労働省の「令和5年高年齢者雇用状況等報告」によると、66歳以上まで働ける制度のある企業がおよそ43%、70歳以上まで働ける制度のある企業もおよそ41%となっており、より長期的な雇用確保に向けた取り組みが着実に進んでいることがわかります。再雇用制度は、これまでのキャリアを活かしながら無理のない形で働き続けたい方にとって、非常に現実的な選択肢と言えるでしょう。
仕事内容は、現役時代と変わらないケースもあれば、勤務時間や責任が軽減される場合もあります。会社に慣れ親しんだ環境で無理なく働き続けられる点が大きなメリットです。
転職支援サービスや求人サイトを利用する
近年では、シニア専門の転職支援サービスや求人サイトも増えてきています。こうした民間サービスは、希望に合わせた求人のマッチングやキャリア相談などを提供しており、効率よく仕事を探したい方に適しています。また、転職エージェントを利用することで、非公開求人へのアクセスや、面接の日程調整など、きめ細かいサポートを受けられることも魅力です。
これまでの職務経験やスキルを活かせる仕事を探している場合、専門のキャリアアドバイザーの力を借りることで、自分では見つけづらい求人にも出会える可能性が広がります。50代以降の転職活動でお悩みの方は、シニア世代の転職支援に特化した「BEYOND AGE」までぜひご相談ください。経験豊富なキャリアアドバイザーが、あなたの新しい一歩を丁寧にサポートいたします。
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未経験でも働ける!定年後におすすめの仕事10選
続いて、定年後でも未経験から始めやすいおすすめの仕事を紹介します。体力やスキルに合わせた選択肢が数多くあるので、自分に合った働き方を見つけるヒントにしてください。
警備員
警備の仕事は、特別な資格やスキルは必要なく、定年退職後からでもチャレンジしやすい仕事の一つです。施設の巡回や出入口の管理など、業務内容は比較的シンプルで、体力的な負担も限定的。勤務形態も日勤・夜勤・シフト制など柔軟で、自分の生活リズムに合わせた働き方ができます。
マンション管理人
マンションやビルの管理人は、住民対応や設備点検、共用部の清掃などを行う仕事です。人との関わりを持ちたい方や、地域に根差した仕事をしたい方に向いています。
また、細かな気配りや丁寧な対応が求められることも多く、女性も活躍しやすい仕事です。特に、女性専用マンションや女性の入居者が多い物件では、安心感や親しみやすさを提供できる女性管理人の存在が重宝される傾向があります。
清掃スタッフ
清掃業務は、定年後に始める人が多い仕事の一つです。商業施設やオフィスビル、マンション、公共施設など、勤務場所は多岐にわたり、短時間勤務や週数日の勤務も可能です。丁寧な作業と真面目な姿勢が評価される仕事で、シニア層の採用も積極的です。
ビル・ハウスクリーニング
ビルやハウスクリーニングの仕事は、日常的な清掃とは異なり、専門的な技術や機材を用いた清掃業務を行う点が特徴です。たとえば、引越し後の空室清掃、エアコンや換気扇の内部洗浄、浴室のカビ除去など、通常の清掃ではカバーしきれない部分を丁寧に仕上げる必要があります。
未経験からでも始められますが、研修を受けたり、同業者と一緒に現場に入って学ぶことで、より専門的な知識や技術を身につけやすくなります。体力があり、丁寧に作業できる方には特におすすめです。将来的に、個人事業主として独立したり、リピーター顧客を持つことで安定した収入を得ることも可能になります。
タクシー運転手
タクシー業務は、第二種運転免許が必要ではあるものの、研修制度が整っており、未経験者にも門戸が開かれています。時間の融通が利く働き方が可能で、長時間勤務を避けて働くことも可能です。運転が好きな方には特に適した仕事です。
介護補助・福祉施設スタッフ
介護職は慢性的な人手不足であり、シニア層の力が必要とされています。介護職は体力仕事と思う方も多いかもしれませんが、身体介助を伴わない介護補助や、施設内の清掃、食事の配膳など、負担の少ない業務も多数あります。人とのふれあいにやりがいを感じられる仕事です。
配達・宅配(新聞、弁当、宅配便など)
新聞配達や宅配弁当の配達などは、早朝や短時間の勤務が多く、健康維持にもつながる仕事です。決まったルートを巡回することがほとんどなので、覚える内容も比較的シンプル。配達時には多少の体力が求められますが、健康維持にもつながる仕事として人気があります。
また、配達中に地域の方々と自然な交流が生まれやすく、地元コミュニティとのつながりを感じられるのも魅力のひとつです。
農業・園芸関連の仕事
自然に触れながら働ける農業や園芸の仕事は、ストレスを感じにくく、体を動かすのが好きな方にぴったりです。地域によっては、シニアの農業体験や就農支援を行っている自治体もあります。自家栽培をきっかけに副収入を得るケースもあります。
自然との触れ合いや生活のリズムを整えたい方にとっては大変満足度の高い仕事といえます。都会の喧騒を離れ、ゆったりとした時間の中で働きたい方におすすめです。
シルバー人材センターの紹介職
シルバー人材センターが紹介する仕事は、地域密着型で高齢者が働きやすい環境を提供しています。植木の手入れや軽作業、家事支援など、地域密着型の業務が中心で、自由度の高い働き方ができます。
また、シルバー人材センターは地域の自治体と連携しており、安心して働けるサポート体制が整っています。仕事の紹介や契約、報酬の支払いなどもスムーズで、トラブルが少ない点も安心材料です。
顧問・コンサルタント
長年のキャリアや専門知識を活かして顧問やコンサルタントとして働く道は、定年後も現役時代と同様に社会に貢献し続けたい方に最適です。特に企業の経営戦略や人事、マーケティング、技術分野など、自身が専門としてきた領域でのアドバイスや指導を行うことで、高い報酬も期待できます。
顧問業務はプロジェクト単位や契約期間での契約が多く、柔軟な働き方が可能です。週数回の出勤やリモートワークの組み合わせで働けることも増えており、体力的な負担も抑えられます。さらに、コンサルタントとして独立することで、自分のペースで仕事を選びながら活動できる自由度も魅力といえるでしょう。
BEYOND AGEでは、企業向けに顧問支援サービスを提供しており、営業経験をお持ちのシニア人材の登録を随時受け付けています。顧問業務が初めての方でも、無料相談を通じて丁寧にサポートいたしますので、安心してご利用いただけます。ぜひお気軽にご相談ください。
「いきなり顧問として独立するのは不安…」という方には、独立準備から案件の獲得までを一貫してサポートする『独立伴走アカデミー』もご用意しています。初めての方でも安心してスタートできるよう、実践的な支援を行っていますので、ぜひあわせてご活用ください。
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後悔しないための定年後の仕事を選ぶポイント
ここまでで紹介した仕事以外にも様々な仕事があります。定年後の仕事を選ぶポイントもチェックしておきましょう。
自分の体力・健康状態を考慮する
定年後の仕事を選ぶ際には、自身の健康状態や体力を考慮しましょう。フルタイム勤務が難しいと感じる場合は、短時間勤務や週2〜3日から始められる仕事を選ぶのが良いでしょう。無理のない範囲で働くことで、長く仕事を続けることができます。
やりがいや社会とのつながりを重視する
定年後の仕事は、単なる収入源ではなく、日々の生活に張り合いをもたらしてくれる存在にもなります。人との関わりを大切にしたい方は、接客業や地域活動に近い仕事を選ぶと、孤立を防ぎ、社会との繋がりを得ることにもつながります。
報酬だけでなく働きやすさもチェックする
働く上ではもちろん報酬も大切ですが、労働時間や勤務環境、通勤のしやすさなど、働きやすさも見逃せないポイントです。自分のライフスタイルに合った職場であれば、ストレスなく働き続けることができます。
働く目的を明確にする(収入・生きがい・習慣維持など)
定年後に働く目的は人それぞれです。生活費の補填が必要なのか、生きがいを得たいのか、それとも毎日のリズムを保ちたいのか、目的を明確にすることで、仕事選びにブレがなくなります。
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定年後の仕事はどこで見つける?探し方のコツ
続いて、定年後の仕事探しのコツを解説します。
インターネットを活用し求人情報をチェック
インターネットを使えば、求人情報を簡単に検索できます。年齢制限のない求人や、シニア・中高年歓迎の求人情報ページもあり、効率よく探すことが可能です。履歴書の作成支援ツールや転職エージェントなども積極的に活用すると、応募のハードルが下がります。
特に、定年後のキャリアに特化した転職エージェントを利用するのも一つの手です。50代以降の転職や再就職に不安を感じている方は、ぜひ一度BEYOND AGEにご相談ください。[CTA]
シルバー人材センターや自治体の紹介制度を使う
シルバー人材センターや自治体が提供する就業支援制度は、安心して利用できる窓口です。仕事も幅広く、登録から紹介まで一貫してサポートしてもらえるため、初めての方にもおすすめです。
地域のイベントや人脈を活かす
地元の商店街や地域活動に参加することで、思わぬ仕事の縁が生まれることもあります。顔の見える関係の中で得られる情報は、インターネットでは手に入らない貴重なものです。
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定年後の仕事に備えて今できること
定年後も充実した働き方を実現するためには、早めの準備が鍵となります。最後に、将来に向けて今からできる具体的な備えや、安定して働き続けるための心構えについて紹介します。
定年後に向けてスキルアップや資格取得に取り組む
定年を迎える前に、興味のある分野のスキルを身につけておくことは、選べる仕事の幅を広げるうえで非常に有効です。50代のうちから少しずつ準備しておくことで、定年後も自信を持って新たな仕事に挑戦できます。
健康管理と生活習慣を見直す
定年後も長く働くためには、何よりもまず「健康」が基盤となります。どれだけ意欲があっても、体力不足や持病などで制限が出てしまっては理想の働き方は実現できません。
健康維持のためには、毎日の生活習慣を見直すことが必要です。適度な運動を取り入れたり、バランスの良い食事を心がけたりしながら、生活習慣病や筋力低下を予防していきましょう。
ライフプラン・資金計画を見直す
定年後の収入と支出をしっかりと把握することで、必要な働き方が見えてきます。まずは、現在の家計を見直し、収入・支出の内訳を明確にすることが大切です。
必要な生活費や医療費の見込み、万一の備えとしての貯蓄計画なども加味し、月にいくらの収入が必要かを算出しましょう。生活費を補填するために仕事をする必要があるのか、生きがいとしての働き方を選べるのかを判断する基準になります。
自己分析と興味のある分野の情報収集を行う
定年後の仕事を見つけるためには、「どんな仕事をしたいか」「何ができるか」を明確にする必要があります。そのためには、まず自分自身をよく知ること、つまり自己分析が欠かせません。これまでの仕事で得たスキルや経験、得意なこと、仕事に対して何を重視するのか(例:収入、やりがい、社会とのつながりなど)を振り返ることから始めましょう。
そのうえで、自分が興味のある分野についてインターネットや書籍を通じた情報収集を行うことで、定年後の仕事に対しての視野がさらに広がります。
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まとめ
定年後の仕事は、単なる生活のためだけでなく、生きがいや人とのつながりを維持するうえでも重要な選択です。豊富な選択肢の中から、自分に合った働き方を見つけることで、定年後の人生はより充実したものになります。今からできる準備を少しずつ進めながら、新たなキャリアへの第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
定年後の仕事探しやキャリアの方向性に迷った場合は、専門のキャリア相談サービスの利用も検討してみるとよいでしょう。50代以降の転職や再就職に不安を感じている方は、ぜひ一度BEYOND AGEにご相談ください。専門のキャリアアドバイザーが、あなたに合った働き方や仕事探しをサポートいたします。